ざ・文化祭

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な、な、何これ!! 初めての感触にあたしは驚いて、 ―ガリッ 「…っ痛ぇ…」 口の中で動き回っていた橘の舌を噛んでしまった。 や、やば…っ 橘は痛みに顔を歪めて唇を離す。 「何すんだよ」 「…は、初めてだったんだもん…」 「舌噛む奴なんていねぇぞ」 「……ご、ごめん…」 うつむきかけたあたしの顎を掴む橘。 橘の顔を見れない… 怒ったよね、絶対 「怒ってないからこっちむけ」 「ほんと?」 「あぁ……ただ次は噛むなよ」 「…うん」 うん? 次は!? ハッとして橘を見ると橘はニヤリと唇を歪めた。 「口、開けろ」 「え!?」 「逆らわないんだろ?」 「そ、そんな…っ」 「早く」 有無を言わせない口調にあたしはほんの少しだけ口を開ける。 「…っふ…」 唇が重なってゆっくりと橘の舌が入ってきた。 やっぱり変な感じ… さっきとは違いあたしの様子を見るように優しく動く舌。 「…っん…ぁ…」 あたしの口からは声が漏れる。
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