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………。
結局、橘は何がしたいんだろう?
散々引っ張りまわして未だにお昼は食べてない。
これじゃ、ただ一緒にまわってるだけだよ…
って言ってる今も。
定番のお化け屋敷に入るために並んでる。
何で??
「…んだよ」
ジーッと橘を見ていたら橘は眉間に皺を寄せて怪訝そうな顔をした。
「いや、何でこんなとこに並んでるのかと…」
「これ苦手なのか?」
「…そうじゃないけど」
「なら問題は無いな」
あたしはとにかくお昼が食べたい…
繋がれた手は離れる気配も見せず、あたしにはどうしようもできない。
お陰で視線がかなり痛いんだけど…
現に今あたしたちの前に並んでる女子二人は殺気のこもった視線をあたしに向けてきてる。
…あたし近いうち殺されるかもね(笑)
「……笑えねぇ」
ん?
隣から聞こえた声にあたしは橘を見る。
橘は前の二人に向けてにっこりと笑った。
猫被り王子スマイル再び…さっきよりキラキラしてるし…
「掃除完了」
橘の笑顔に倒れそうになった二人は列を抜けてどっかに行ってしまった。
掃除…って
あの二人はゴミですか?
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