【3】まる。さんかく。しかく。

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「ごめん。もう良い。先に学校行ってるから」 春くんは俯いたまま動かなかった。 それが余計腹が立った。言い訳の一つくらいして欲しかった。 大輔に伝えようか。 大輔のぎこちない笑顔を思い浮かべてしまう。 きっと、千佳ちゃんにも、私に春くんとの関係がばれたことは伝わるだろう。 知らないのは、大輔だけ。 傷つくのは私だけでいい。 大輔まで、悲しませるのは絶対に避けたい。 あー…なんでだろ。 春くんのこと、本気じゃなかったハズなのに。 ノリで付き合って、適当に楽しんで…。 すっごく悲しい。 ポタン。 雫が落ちた。 なんで、こんなに…こんなに…。 「由希奈…?」
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