第一訓

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「見た感じ不審者っぽいからよ! 全く…当たり前のようなこと、聞かないでよね」 「おいちょっとまてー… それ理不尽すぎるだろ」 右京は、少々目をつり上げて言う。 だが少女はやっぱり何一つ気にせずに、話をどんどん進める。 なんとまぁ、勝手な少女なこと。 と、右京と霧都は思った。 「あんなー… 俺らはわざわざ遠い居町から、ここまで何日もかけてきたんだよ 別に不審者じゃねーし… なんなら、証拠も見るか?」 グチグチ言いながら右京は、ズボンのポケットからぐしゃぐしゃになった封筒を取りだし、封筒の中から手紙を取り出す。 「何よそれ?」 少女は右京の取り出した手紙が気になるようで、 そばに行き手紙を覗き見る。 「…あ、」 手を見た少女は、何かを思い出したように短い声をあげる。 そして、一息ついて右京の手を急に握った。 その行動に、何がなんだかわからなくなった右京はかなりパニック状態になる。 霧都も唖然とする。 「…なっ! お、おまっ!」 「アンタら二人がこの手紙持ってるってことは、探偵さんだよね? うん!そうだよ」 ニコッと笑いながら少女はまた勝手に一人で納得し始める。 .
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