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どうやら、蚊に刺された右京は、右頬をバリバリ引っ掻く。
その姿を見た霧都は、嘲笑いしながら右京を見下す。
「蚊に刺されるなんざ、右京にお似合いだな、
血だけは旨いのだな」
挑発するような、霧都の発言にますます機嫌の悪くなった右京は、舌打ちをし、鋭く霧都を睨んだとき、
ぷーーーん…ぶーーーん
「あ、」
ぺちんっ!
またさっきのような成り行きだが、今回の声は右京のものではなく、霧都のようだ。
「かゆっ!
うわっ、刺された」
目の上をバリバリ引っ掻く霧都。
また、随分ややこしい所を刺されたものだ。
「へっ、
テメーも、人のこと言えねーじゃねーかよ」
ゲラゲラ笑いながら、霧都を馬鹿にする右京は何だか満足そうな顔をしている。
霧都は、その姿に怒りをこらえながらあるものをポケットから出し、決め台詞のように行った。
「だが、貴様は甘いな!
俺には、最終兵器があるのさ
…それこそ…ムヒだ!
そう言い、霧都は刺された目の上に塗り始める。
ちなみに液体タイプだ。
「何ぃっ?!
不覚だった!
だが、お前はまだムヒの恐ろしさを知らないな!」
「何?!
…ん!イタッ!
ヤバイ目に入った!!」
右京の言った直後、霧都の塗っていた液体タイプのムヒが、伝ってかなり運悪く、目に入ってしまったのだ。
霧都は、ムヒの入ってしまった方の目を抑えながら、無事の片目で右京を睨む。
「残念、液体タイプのムヒはこのような危険を伴うのだ!
わーはっはっは!!」
高らかに声をあげながら笑う右京に、霧都は相当腹をたてた。
あ、別に液体タイプが悪い訳じゃありませんからね、
変に勘違いしないでくださいよ?
別に液体ムヒに恨みがあって、こんなネタやってる訳じゃありませんからね←
「ちっ!
だが、貴様も油断は禁物…ってあ!
空にUFOが!」
霧都は、話を途中で切り上げ空を指差す。
それに釣られた右京は、ふと空を見上げた。
その瞬間_。
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