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「…まぁ、とにかくアンタらは、意味不明な不審者と言うことね、」
霧都の話をひとつ聞くことなく、無視してどんどん話を進める。
光のようなものはどうやら懐中電灯のようだった。
一度スイッチを切り、ちゃんとに紙を渡す。
案外幼く、見た目からまだ10にもみたってないようだ。
長い暗闇でも目立つツインテールに結んでいるピンク色の髪の毛。
あ、目立つからといって蛍光色ではない。
ちゃんとした綺麗なピンクだ。これ重要!
そして、現代風にアレンジされたチャイナ服。
コスプレ服といっても過言ではないくらいだ。
少女は、懐からごそごそとある紙を取りだし二人に渡し、ついでにペンも渡す。
どうやらこの紙はなんかの証明書のようだ。
「はい、証明書。
これに全部かくのよ?
名前に、住所とか
不審者っぽいし?」
「いやいや、俺ら不審者じゃねーから!
つか、お前の方が不審者だろ」
素早く突っ込みをいれる右京。
「はぁ?
証拠は?あるの?
何?今更
不審者は、不審者なりに大人しくしなさいよ!」
腕組をしながら、少女は右京を睨む。
どうやら冗談抜きに、本当に不審者と思われているらしい。
まぁ、夜道をこの二人が歩いていれば誰もが不審者と思ってしまうが。
「お前こそ俺らが不審者って言える保証あるのかよ?
逆にお前が不審者なんじゃねーの?」
だが、右京だって黙ってたりは絶対にしない。
やられたらやり返す。
言われたら言い返す。
これが右京だ。
だが、この少女も黙ってはいない。
この少女も、もしかしたら右京と同じ、やられたらやり返す。という、かなり面倒なタイプなのかもしれない
「証拠があるわ!
誰もが見てわかるくらいのね!」
少女は胸を張っていった。
どうやらかなり自信のある証拠のようだ。
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