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「えー……は、はじめまして! 自分は、由紀さんと同じクラスの川瀬 梓と申します。この度は、朝早くお邪魔して申し訳ありませんでした。……し、失礼いたします」
……何言ってんだ、俺。
自己紹介をしている途中から、おじさんの眉間のシワが深くなっていくのに気付いた。
いかついおじさんを横目に、さりげなく帰ろうとしたとき、威厳のあるずっしりとした声が梓を呼びとめた。
「……ちょいと待てや、小僧」
もちろん声の主は、この喫茶店のボス。
「はい……」
どことなく殺意ある声に、恐る恐る答える。
うぅ……。俺がなんか悪い事したか? ……おう、したな。
他人の店入りぃの、オーナーの顔ガン見ぃの、ソッコー帰りぃの、って……失礼極まりないじゃないか!
心の中で言ってて虚しくなった。
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