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「てめぇら、今回の学園祭は絶対に勝て! 他の教師達と賭けてんだ。俺のためだと思って死ぬ気でやれ!」
その日のLHRで、馬鹿らしい宣言をかました鬼壁の言葉に、不満の声を挙げる生徒たち。
『俺らの学園祭だー!』
『そーだそーだ、おにぎりのための学園祭じゃないんだぞ』
『俺たちの自由にさせろー』
全くだ。しかも賭けって……それ言っちゃダメだろ。
次々の発っせられる不満の声に対して、なんの動揺も見せない鬼壁の態度は堂々たるものだった。
「はっはっは。そう言うと思ったぜ。だがな、お前らのためでもある」
その言葉に、みながぐっと引き込まれた。
梓の内心は、どうせ大したことではないだろうという諦めの感情だった。
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