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「おぉ、んじゃあ行くかー!」
隣の席で梓と話していた佳祐が、さりげなく話に入ってきた。
「ケイくん? ガチで言ってんの?」
夏帆は驚いた様子で、すぐに佳祐に問い掛けた。
心なしか、どこか嬉しそうに見えた。
佳祐の顔の良さは、学年でも郡を抜くほどである故、こんな男子に遊びの誘いを受けた女子の様子は言わなくとも想像できる。
「ガチに決まってんじゃん。こんな美人なお二人さんと出かけられたら、幸せ過ぎて死ねるぜ! な! 梓 」
「……あ、うんまあな」
ぼーっとしていて話についてきていなかった梓は、慌てて言葉を返した。
「もー、梓くんまでそんなこと言ってー」
明らかに嬉しそうな様子の夏帆。話す声は明るくて、いつもより生き生きとしている。
そんな彼女と息が合うように、佳祐は話を続けてる。
「んじゃあ、いつにしようかー。うーん……――」
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