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佳祐と夏帆が楽しそうに話しているのを、つまらなそうに聞いている梓。
……アズくんって、なっちゃんのこと好きなのかな?
佳祐くんとなっちゃんが話してることに嫉妬してるから元気ないのかも……う―ん――
いや、朝のおにぎりのことで怒ってるのかも! うん、きっとそうだ。私も日直なのに、アズくんだけが怒られて……私、しっかり謝んなきゃ。
そう心に誓った由紀は真剣な眼差しで梓を見つめた。
「……あずくん」
「は、はい?」
驚いたように返事をする梓。佳祐と夏帆も会話をやめ、こちらの話に意識を向けている。
「私が、マサムネを取りに行かなったから怒ってるんだよね?」
悲しそうに話す由紀は、浮かない表情をしていた。
「……はい?」
キョトンとした顔で由紀を見る梓。
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