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~ 川瀬 梓 ~side
よくやった佳祐。マジで由紀と一緒に出掛けられるかもしれないじゃねーか!
ん、いや落ちつけ。……ここであからさまに喜ぶと、女好きって思われる可能性がある。
ここはなるべく興味がなさそうにしておいて――……
そんな事を考えていたとき、由紀がどこか寂しそうに話しかけてきた。
「……あずくん」
※以下、一部省略。
「……はい?」
由紀は何を言っているんだ? いや、そもそも怒ってないし。
「だってさっきからつまんなそうにしてるし」
あー確かにな、と自分で納得できた。客観的に見たら不自然だったんだろう。
「あ、いや 俺はただ考えごとしてただけで……――」
「ごめんね! 私も責任あるのに……私、おにぎりに話してくるから!」
梓の言葉を遮り、勢いよく立ち上がった由紀は、走って教室から出て行ってしまった。
おい……あの少女はなんて純粋なんだ。いや、そんなことよりコレまずいだろ。完璧な誤解を産んでしまった。
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