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「そっか、お前そんなことで怒ってたのか。なるほどなー」
納得した様に話す佳祐。
「ふーん。ってか、ゆきりん行っちゃったじゃーん。まあ、あの子、へんなところで真面目だからねー。でもそこがまた可愛いのよぉー!」
なぜお前はそんなに楽しそうなんだ、夏帆。
「待てよ、俺は考えごとしてただけでー……とりあえず怒ってないし!」
「いや、つまらなそうにしてる様には見えたな」
「うん。さっきの梓くん、怖い顔してたよ」
二人には口々に言われた。
言われ続けて五分弱。さすがに虚しさを感じ始めた。
やはりこの状況は不幸中の不幸だ。まずこの二人への誤解を解かなければ……。
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