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……本当は、もうこの時には、気付いていたのかもしれない。
ーー飛龍に、何かが起きてるって。
今までにない、大きな、
そんな何かが、迫ってきているって。
だけど、
なんだか、飛龍のみんなは、私にそれを気付かせまいとしているように思えて、
そんな彼らに私も何も聞けなくて、
だから、無意識のうちに、“いつも通り”を装っていたのかもしれない。
そうして、ちょっとでもいいから、できるだけ長く、彼らと“いつも通り”の時間を、過ごしていたかったのかもしれない。
ただ、
そんな“いつも通り”の平穏な日々は、
あっという間に、崩されていくことになる。
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