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シュ――――――
1人対1匹
「にゃろっ!」
シュ――――――
シュ――――――
『ピンポ―ン』
チャイムに気を取られた隙に逃げられた。
『ピンポ―ンピンポ―ン』
見渡す限り『奴』はいない
『ピンポンピンポンピンポンピンポン』
鳴り続けるチャイムに慌てる俺
ドアを開けると少し不機嫌そうな彼女の顔がある。
「遅い!何大事な話って?」
「ごめん、先ず中入って」
何の躊躇いも無く靴を脱ぎリビングに向かう彼女はやはり俺の事なんて友達としてしか見ていないのか?
「ねぇ、喉乾いた」
「冷蔵庫に…」
言ってる側から冷蔵庫に手を掛ける彼女はビールを取り出す。
「で?話って何?」
「あの…俺さ」
こんな大事な話をキッチンでしていいものか?
しかも片手にビール…
「あのさ…」
プシュ
「俺さ…」
「何?」
「俺」
ピョン
足元に先程捕獲しそこねた黒い『奴』
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