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※※※
「ん~。たまにはこういう仕事も悪くないかもな」
と、カメラマンの国井がつぶやいた。
最初は嫌々うけた仕事だった。
国井の撮った写真を載せている雑誌を出してる会社の大株主のご令嬢のわがままだと思い、全くやる気がでなかったのだ。
しかし、子供たちの無邪気な写真をとっていると、初心に戻った気がしてきて、これはこれで悪くないと思い始めていた。
「しかも報酬もめっちゃいいしな」
会長も無茶なお願いだとわかっていたのか、一回のモデル撮影の倍近くの報酬を支払っていた。
「続きまして~クラス対抗、応援合戦を行います」
と、アナウンスが鳴り響く。
「お!これはいい写真がとれそうだな。早いとこ場所とりに行くか」
と、国井は独り言をつぶやきながら写真を撮るのに最適な場所をいち早く陣取り、カメラを構える。
そして応援が始まると、幾度とシャッターをきりはじめた。
「…ん!?」
しばらくして、国井の手は止まった。
一人の生徒にレンズを向けたまま、目がはなせなくなってしまったのだ。
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