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入学式を受けながら、ぼんやりと試験の日のことを思い出していた。
筆記で俺は新羅と同列で一番だったらしい。
曲がりなりにも名門校であるこの学校の試験も中々のレベルだったけれど、情報処理を得意とする俺にとって過去問から出る範囲の予想をつけるのは難しいことじゃなかった。
新羅は…知らない。
真面目に勉強でもしたんじゃない?昔からそうだったみたいだし。
勉強するのに知識とか頭の柔らかさ機転が必要なように、魔法だってそれなりの知識と魔力が必要。
魔力を持たない方が珍しいけど、中には生まれつき弱くて電気付けるくらいしかできない人も居るみたい。
不便だよね、きっと。
学力を数字で表すように、魔力を測るものがある。人間ってのは何でだか優劣をつけたがる生き物だよねぇ?まぁ、そこも面白いところではあるんだけどさ。
導きの塔。見た目は大きなクリスタルだけど人工物で、手を当てると魔力に応じて様々に輝く。
入学試験の最後の日の魔力測定ってやつ。あれは、うん。好きだったな。
緑と赤と黄と白と青。
木と火と土と金と水。
それが様々に混ざりあって光る姿は中々に綺麗だと思った。
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