Prologue Ⅱ

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「一応聞くけどよ、今ここで(・・・・)外を徘徊(うろ)ついてるってことは、あんたもお仲間サン(・・・・・)てことだよなァ?」 「そんな当て字を使ってまで私を仲間だって認めたいの? Dumb Broad(短小ハゲ野郎)?」 男は笑う。それはまるで勝ち誇った野獣のようだ。 「ハゲてねーし、極太で評判だぜ? このBitch(クソアマ)!」 瞬間、ヒュンと風を切る音が聞こえた。 続いて女の背後で何かの落下音、そしてアスファルトが砕ける音。 普通ならば、その音に何かしらの驚きがあるはずである。 しかし、両者は身じろぎひとつしない。 「ふぅん……<座標移動(ムービング)>か<射出(ファイリング)>ってとこかな、なら対処しやすそうね」 「その油断がお前が狩られるって証拠なンだなァ」 瞬間、ヒュンと風を切る音が女の背後から聞こえた。 しかし女は冷静にそれをあしらい、男はそれを掴む。 バキッ、とプラスチックが割れる音が響く。 「なるほど……磁力(・・)を使っているのね?」 「くかか……少し簡単すぎたかァ」
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