1章 Prologue

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 ダメだ、どうしても名前だけが出てこない……。  俺は公園を見ながら歩くのを再開する。 (ん、ボールが公園から出てきたぞ?) 「ボールしゃん、待ってー」  ボールの後を続くように子供が飛び出してくる。 (ボールを追いかけてんのかな?)  ボールは歩道を越え、道路まで転がった。  そこにトラックが凄い勢いでボールへ向かって走ってきた。 「ボールしゃん、待ってー」  しかしトラックに気づいていない様子の子ども。 (おい! なにやってんだ!!)  俺はトラックが突っ込んで来ている事に気づいていない子供を助けるために地面を蹴る。
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