プロローグ

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学校に行くためには電車を利用しなければならない。 俺の住む地域は田舎で電車が混むなんてことは一度も見たことがない。 電車に乗れば大体、席の一つや二つは空いている。 友達は電車を使わないようだったから、俺は電車に乗る度に退屈な10分を過ごしていた。 その10分が終わると、違う電車に乗り換える。 そっちの電車は最初のとはまったく違い混んでいる。 一言で言えば満員電車だ。 座れるところなんてひとつもない。 その狭い中をまた10分我慢すればやっと目的の駅に着く。 それが毎日続くと思うと嫌な気分になる。 早く高校生活が終わってしまえ。 そう思っていた。
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