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章太が悩むのなんて試験のときだけだな、なんて言い合いつつ、階段に行き着く。
階段の踊場には掲示板とその上に大きな窓があり、廊下同様光が差し込んでいる。
この高校には光が溢れている。秋は秋なりに光があり、春夏は勿論、冬でも光がある。廊下の電気が中学よりも少なく感じるのは、そのせいだろう。
角度のせいでその光が当たらない掲示板には、学校便りや部活の宣伝、新聞部の新聞が貼られている。どこか懐かしい趣。
その新聞の内、一部の記事が破られていた。章太と楓はそれに気をひかれ、再び立ち止まる。
「この新聞……発行は今日だ」
「新聞部は放課後しか活動しないはずだし…。発行した直後に破られたのか?」
「イノ、今何時?」
腕時計はしない派の楓は、時間がわからない。とりあえず、時間を訊く。
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