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「ごめんね~。
こんなとこ、普段こないでしょ。
迷わなかった~?」
と言いながらイスを出す彼。
「よかったらどうぞ♪」
と言われ、私たちは大人しく着席した。
「ずいぶん立派な設備ですね・・・」
そう言うマキに
「うちの部、意外に歴史が深くて。
全部、先輩たちが残してくれたんだ。」
と返す彼。
そのやり取りを静かに見ていると
彼の視線がこちらに向いた。
「あ、ごめんね。
挨拶が先だったね。
僕、君たちと同じ学年のミノルです。
マキちゃんから聞いたと思うけど
今度のコンテストのモデルを
どうしてもお願いしたくて。
忙しいのにごめんね~。」
そう言って手を差し出すイケメンくん。
「あ、どうも、モエです・・・。」
なんだか周りにあまりいない
紳士的な彼に戸惑いながら
私はミノルくんと握手をした。
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