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地響き、そして
鼓膜を突き破るかのような轟音。
数年前までは行き交う多くの人々で賑わっていたであろう市街地は
すでに跡形もなく破壊されていた。
「ぐああああああ!?」
「イッーーーー!!」」」
土煙の中にあった幾つかの黒い影が
半ば転がる様にして飛び出してくる。
「くそっ!逃げろ!!」
顔以外が全て真っ黒の全身タイツに包まれ、フルフェイスのヘルメットをつけた男が叫ぶ。
「イッーーー!!」」」
それを体どころか顔まで隠した
全身タイツの男?達が追いかけている
端から見れば不審者に追われる
不審者にしか見えないが、今回は追っているのではない、彼らも含めて追われていたのだ。
「アァッハハハハハハハハァ!!」
土煙が徐々に引いてくる
そこに現れたのは・・・・
「ウフフフフフ、次はかくれんぼがイイノォ?」
ゴスロリ衣装に身を包み、身の丈よりも大きい鎌を持った黒髪の少女。
「闇が・・・俺を呼んでいる」
黒い眼帯、黒い鎧を身につけ、その上
真っ黒な大剣を背負った白い髪の中年。
「俺の・・俺の右腕が疼くっ、皆・・
早く逃げてくれ!もう・・俺は誰も傷つけたくないんだ!」
大きな。黒いマントを背負い、貴族のような黒い服に身を包んだ、右腕を押さえる黒い髪の青年。
そう、彼ら以上の不審者であった。
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