1.竜胆と木藤

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ひ、ひぇっひえぇぇ!! ちゅ、ちゅーしたよ、この俺様ちゅーしてやがりますよ! 会って数十分なのにし、しし舌入れてっるっ! 思わず桐生先輩の行動に呆然とする。 相当な間抜け面をしていたと思うが、周りの生徒も凄まじい形相で凄まじい声をあげて騒いでいた。 「ぎぃぃややあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー……」 ただ叫ぶだけで、誰も言葉にできない。 そんな周りの反応を全く気にすることなく、桐生先輩は少し目を細めてキスを続ける。 身長差で上を向いてキスを受ける鈴原。 頬は赤らみ涙の膜がうっすらはっていて、漏れる喘ぎ声は甘い。 な、何かエロ… はっ、いやいやいやいや何考えてるんだ俺ないないないない。 思考が斜めに行きそうになったので慌てて顔を背ける。 それでも聞こえてくる水音に、俺は顔が熱を持つのを感じた。 恥ずかし! 何だよこの空間! 「食堂イベント会長フラグktkr!!」 向き直った先には謎の呪文のような言葉を唱える変人がいました。 何で俺こいつと親友やってるんだろ。 騒ぎに紛れて興奮している空斗からも顔を背ける。
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