1.竜胆と木藤

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「「あーちゃん、だいじょーぶ?」」 「いってて…俺様を蹴り飛ばすなんて、あいつ何者だ?」 桐生先輩は顔を痛みに歪めながら、鈴原が走り去った方を眉をしかめて見つめる。 「……とも………力………つよ…?」 「「あんなにちっちゃいのにそーちょーキックで倒すなんて相当だねー」」 「はい、族フラグ建設ご苦労様です」 族フラグのセリフはよく分からんが、確かに鈴原はおかしいな。 桐生先輩達生徒会役員は、みんな「mistakes」というここらでトップの族の幹部だ。 桐生先輩が総長、日向先輩が副総長、あとは幹部。 え、俺? いや無理だろ族とか。 俺喧嘩出来ないし。 痛いの嫌だし。 桐生先輩には誘われたけど、丁重にお断りさせて頂いた。 まぁそれは置いといて、トップの族の総長を油断していたとはいえ殴り飛ばすなんて… あいつマジで何者だ? 鈴原への疑問で場が静まり返る。 「「あーちゃんはともちゃんが気に入ったの?」」 うぉい、双子けーわい! 全然関係ないだろ今! 鈴原の話はもういいのかよ。
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