2461人が本棚に入れています
本棚に追加
「チッ…てめえ友樹に何しやがる」
夜のお誘いは聞こえていなかったようで、舌打ち+睨みだけで済んだ。
聞こえていたらきっと殴りかかってきただろうなぁ。
…不良、怖い。
「俺はただともちゃんがぁ純粋でかわいーなぁと思っただけだよぉー」
「ま、まあまあ。何もされてないし聖もそんなに怒るなよ」
目をつり上げる樋本を鈴原は苦笑いしながら宥める。
「やっぱりよく分かんねーけど俺を心配してくれたんだろ?ありがとな」
そしてこっちを向いてにっこりと笑った。
「…別に」
素っ気なく返した俺に空斗はクスリと笑みを漏らした。
「ごめんね、これ照れてるだけだから」
「うるさいなぁ」
可愛いなと俺が鈴原にしたように肩に腕を回される。
その様子に鈴原は楽しそうに俺の左側から腕を回してきた。
「そういえば自己紹介まだだったな。俺は鈴原友樹、ともちゃんでもなんでも好きなように呼べよ」
「俺はぁ立花凛灯、生徒会会計でーす。じゃあともちゃんって呼び続けるねぇ」
「会計だったのか、えっと…」
「ふふっ凛灯でいーよ」
これからよろしく、と俺も鈴原の肩に腕を回す。
最初のコメントを投稿しよう!