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ペヤングに連行され一人一人工場
に入る。
トミの7工場からスタートして
大ちゃんの1工場,ナカジの4工場と
回りペヤングが
「次は5工場だからな」
と言った。
5工場の入り口に着いたら、
入る前に
「入りますぅ」
と腹から声出して入った。
更にペヤングが
「担当台前までぇぇ」
と言って
「担当に礼ぃ、番号、氏名」
と続く。
周りはとてもじゃないが見れない
が、背中に視線を痛いほど感じる。
例えるなら学校のクラスに転校生
が入ってきたような視線だと思う。
俺は
「280番、ジョンです。
宜しくお願いします」
と言った。
5工場の担当が俺を睨む。
そして
「おい、お前声が聞こえ
ねえぞぉ!」
と返してきた。
「難聴かぁ?このオヤジ?」
と思いながら口には出さず
「すいません」
と謝った。
オヤジの名前はヤスタケと言った。
これはオヤジが名乗るのではなく
懲役が調達する情報だ。
ヤスタケに
「お前やる気あるか?」
と聞かれ
「はい、あります」
と答えたら
「だったら腹から声だせぇ」
とかまされた。
これは新入には舐められないよう
に悪いとこなんか無くても、服従
させるためにやる担当の威嚇行為
だ。
ヤスタケに新入の洗礼を浴びヤス
タケの指示に従って五工場の
計算工であるゲンキさんに後は
説明を受けろと言われた。
計算工とは雑役とも呼び担当の
手足になる人間だ
担当からの信頼も熱ある。
ゲンキさんに連れられ食堂に行き
ゲンキさんから事情聴取を受ける。
事情聴取とは大まかに組関係か?
出身地、年齢刑期などである。
担当には工場生活を説明する名目
で会話しているが実際はこんな
会話をしている。
そしてその会話から情報が工場に
広まっていく。
ゲンキさんは俺の1つ年上で
神奈川の人、それに刑務所側に
離脱届けを出しているが稲○会杉○
一家の人でもあった。
更には共通する知人がいることも
わかり、世の中狭いと思った。
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