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<二階>
「行ったな。どうする?」
「視力は無いのか?」
二人は、一旦隠れ、時が静かに恐ろしく流れていくのを感じる。
「さっきの素早さから見ても隙を作らなくては勝ち目はない。」
「助けを待つか?」
外を指差す隊士。
「期待するな。それに多田の敵取んなきゃな。」
スタン。スタン。と動き回る怪物。
「その内に見付かる。行動しよう。」
「…。俺が、引き付ける。その間に、別方向から弾を撃ってくれ。」
「おい!待て。」
気付いた時には、隊士は廊下の真ん中に立ち、マシンガンを連発している。
<怪物!こっちだぁぁ。>
叫び声に、怪物は反応し近付いてくる。
別方向に回った隊士は、唖然とした。
そして、叫んだ。
「逃げろぉ!」
<おい!…。ん?>
異変に気付いた隊士は、後ろを見る。
そこには、もう一体天井を這っている怪物がいた。
<おいおい。嘘だろ?>
別方向の隊士は、前方にいる怪物に撃ちこむ。
止まない銃声。
<ぎゃあぁぁぁ゛ぁ>
仲間が死んだ。
そう思った時には、遅かった。
ニ体の怪物が、襲い掛かる。
隊士は、ありったけのグレネードを廊下に落とした。
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