作戦1 告白してみましょう。

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『動くんじゃねぇよ』…? 『落ちんぞ』…? 確かに聞こえてきた彼の声を私は何度か頭の中で繰り返した後、なんで彼が木登りなんて幼稚な事をしているのかがわかった。 木の下からじゃ葉っぱが邪魔して狼くんのこの学校じゃ珍しい腰パンのズボンしか見えないけど…たぶん狼くんと一緒にネコもいるんだ。 大方、木の下のベンチで寝ころんでたら木から降りれなくなったネコでも見つけて助けるために木に登ったのだろう。 幸いな事に狼くんとネコがいる枝はどこかの窓の近く。 あの窓は…確か生徒会の資料室? 普通なら資料室のドアは鍵が掛かっていて入ることはできない。 だけど、そのドアを開けるための鍵は今、私の右ポケットの中だ。 そうと分かれば…! 私は右ポケットから鍵を取り出ししっかりと握りしめて資料室へ向けて走り出した。  
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