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泣いちゃだめだと思うけど涙は止まらない…
するとそこへ
「千紘ー入るよーあのさ」
兄ちゃんが来た。
俺は慌てて顔を伏せて返事をした。
「どうしたの兄ちゃん…」
声だけは隠せず震えていた。
「千紘?泣いてるのか?」
やはり気づかれてしまう。
「そんなことをないよ…でなんかようあるんでしょ?」
でも俺は無理矢理誤魔化そうとする。
けど
「千紘!!……何があったんだ?」
俺の名前を怒りを含めた声で叫ぶ兄ちゃん。
でもその後に続く言葉は優しかった。
でも兄ちゃんに言えることじゃない。
だから俺は首を横に振る。
「俺はお前の兄ちゃんなんだ少しくらい心配させろ。それにどんな話だってお前を軽蔑なんてしないから…な?」
その言葉で俺はまた泣く。
いつからこんなに涙腺弱くなったんだろ。
俺は俺が零次の事が好きなことを兄ちゃんに告げた。
そしてあの約束のことも…。
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