眠る午後

7/8
83人が本棚に入れています
本棚に追加
/238ページ
「こっちも驚いたって。朝から何度電話かけてもお前出ないじゃん。しかもしまいには着信拒否しやがるし。理由は来てみたら分かったけどさ」 枕元に携帯放りだして爆睡してんだもんな。--そう締めくくって、呆れたような色を混ぜながら面白そうに笑った。これでしばらくは笑い種にされるのだろうか、二葉は頭を抱えながら「ごめんって」謝りながら弁解した。--「だって眠かったんだよ」 でも全然覚えていない。寝ぼけていて番号も確認せずにいたのだろう。 「惜しいことしたな。だったら起きればよかった」 いつになく素直に呟いてみせるのは、--それは、眠りすぎた頭のせいだろうか。
/238ページ

最初のコメントを投稿しよう!