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ある夜、清華はヨシオに訊ねた。
「ヨシオっていつまで増え続けるの?」
「分からない」
清華の予想通りの答えだった。
「あたし達と同じだったら、大体二十歳までには、増加は止まると思うんだけど」
「僕って今何歳なの?」
「あたしが十四だから、四つ下のあんたは十歳ってことになるわ」
「僕は十歳なのか……そうとは思えないな」
「まあ、そんなものでしょうよ」
清華は勉強を始めた。
一時間程、歴史をやって頭が疲れたときヨシオの水槽に映る自分の顔を見て、清華は三編みをいじった。
「あたしも十四になるのか……」
清華は勉強の甲斐があり、次の年、志望の高校に受かった。
そして清華は三編みを辞めた。
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