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清華は異変に気付いた。
振り替えると、水槽が恐ろしい速さで、ガタンガタンと音をたて、震動している。
清華は地震かと思ったが、水槽しか揺れていなかったのですぐ思い直した。
ヨシオが震えている。
「ヨシオ、どうしたの!?」
清華がそう叫んだ瞬間、水槽が割れた。
ヨシオが清華めがけて飛んできた。
清華は悲鳴をあげたが、口にヨシオが入ってきて、声が出なかった。
ヨシオは、口の他に清華の、目、耳、鼻、膣、肛門という穴という穴から、清華の体内に一気に侵入した。
清華はコンクリートの床に倒れて、もがいた。
叫ぼうとしても、喉の水が無理矢理声を飲み込ませた。息が出来ない。
清華は、胴体を半分にされたミミズみたいに暴れた。
ヨシオ! 何をするの!
そう言ったが、喉からはガボッガボッという音しか出ない。
清華の目や耳から水が吹き出す。
清華は吐いて、またそれが喉に戻った。
僕は姉さんが好きなんだ。
ヨシオが清華の頭に囁いた。
耐えられない、今まで大人しく見てきたけど、耐えられなかった。
清華はもがきながら、膣の中で水が、激しく上下しているのに気付いた。
僕は姉さんと性交したいと思っていた。姉さんが高校生になってからだ。高校生になってから会う回数が減った。 だから見る度に色気が増して大人らしくなっていく変化が分かりやすかった。毎日会っていたら、成長に気付きにくいだろ? 僕も男だ。ある日、寝ていると、裸の姉さんが夢に出てきて、初めて射精した。僕でも射精は起こるんだ。白い液体が水槽に出たからね。何故か直ぐに消えるけど。
清華はその声を聞きながら、周囲を見渡すと、ある物が目に入った。清華は、咄嗟に、考えるより先に、それに向けて体を必死で動かした。
僕は姉さんにしばらく会えないと聞かされて、爆発してしまったよ。こうなったら、僕はもう死ぬ。水槽から出ると、僕は死ぬんだ。
清華は、ほとんど限界に近かった。目、耳、鼻、口、から自分の血が出ているような痛みがした。それでも、動いた。生きるために。
姉さんに彼氏なんてとんでもない。姉さんは僕だけを見てくれればいいんだ。
清華は、嘔吐物とヨシオを口から吹き出しながら、それを掴んだ。
姉さん、大好きだ! 交わったまま一緒に死のう!
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