その手の中の

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本当はぐしゃぐしゃにしてしまいたいのだろう手にしたそれを、いつも慌て丁寧に皺をのばそうとするのも面白い。 でも、それなら取り扱い説明書をよく読むのかと思えばそんな事は一切ないところも面白い。 俺の伊東、 「裕也」 と言う恋人は電化製品の高性能な機能が全般的に好きじゃない。 今日も、新聞を手にしながら彼はリモコンと格闘している。
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