手の平の中

5/6
前へ
/10ページ
次へ
にっこりと笑いかけ、 「ちゅーしよっか?」 左手はそのまま、右手で俺が裕也の頬を撫でると、 「………ばか」 手の平の中の裕也の頬は微かに朱に染まった。 「いや?」 「………しらない」 裕也は俺に頬を預けながら視線を外した。 でも覗き込むように尋ねる俺の、 「いやじゃない?」 に、うん、と頷くように顎が揺れた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加