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「いらっしゃい」
本で埋まった部屋の中の、それなりの高さで積まれた本の上に座り込んだまま、やってきた彼らに目を向けた
とは言っても、異質な瞳をもつ僕は目隠しの為に黒い細長い布で瞳を覆ってたりするんだけど
やってきた彼らは、この本だらけの部屋の惨状に若干青ざめた顔をしてる
「賢者って……、こんなお部屋に住まわれてるんですのね」
「私も少々びっくりです……」
「うわぁ……」
各々好き勝手口を開きやがって、散々罵ってくださったその言葉にイラっときて、本から飛び降りるとふわり身体を風が包む
「君たち、ほんと好き勝手言ってくれるね」
ふわりふわり、周りの本がすべて浮き上がり、今まで本の山で見えなかった大きな本棚に飛び込んでいった
目の前で起こった魔法に、ぽかんと呆けたような顔をした彼らに少し満足して口を開いた
「さて、僕は深淵の魔法使い……又は賢者だなんて呼ばれちゃってる者なわけだけど、今一度問おう。君らは刻死病の薬を求めてきたんだよね?」
「ええ、最近手あたり次第いろいろな場所で呪いをかけてまわる輩が出ましたの」
「なるほどね、そういうわけか」
「俺たちは、その村を救うために転々と旅して回ってたんだが、刻死病なんて協力な呪いは流石に解呪できなかった」
ピンクのお嬢さんと騎士が説明してくれた内容にふむふむと顎に手を当てる
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