二夜

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「にしても、なんでこんな呪印を持ちながら旅なんてしてるのかな? わかってるよね、これは魔力を使えば使うほどそれを養分にして更に成長を促進させてるんだよ?」 ーそして最後には全身が植物となって、一生身動きも取れないまま生きていくの 繋いだ言葉に彼は穏やかに微笑んだことに、僕は面食らって口をぽかんとあけた 「ええ、呪いをかけた張本人から聞きましたからね。 よくわかってます。 けれど、結局張本人を倒さなければ終末は変わらないから、彼らとまわってるんです」 「死にどんどん近づいてると知っていてもなお、魔法を使うと?」 「倒せなければそれまでの運命。 私は彼らの力になりたいんですよ」 彼の覚悟に笑いが零れた 笑う僕を怪訝に見やる彼ににたりと微笑む 「君の覚悟好きだよ、君のこと気にいっちゃったかも知れない」 呪印に突っ込んでいる手から思いっきり自身の魔力を突っ込んで、刻まれた呪印を掻き回しぐちゃぐちゃにする 「っぐ、なに……を……」 がくりと膝を着きそうになった彼の身体を魔法で浮かばせる 「力抜いて、身体を任せて。 ちょっとでも君が君らしく戦えるよう呪印に妨害叩きこんどいてあげる」 その言葉に少しは安心したのか、身体から力を抜いた 「……悪意あるモノから、君の覚悟を守ることを誓おう」 誓うという言葉は魔法使いからみれば、とても重たい言葉だ 言葉はそのまま鎖となるからね
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