入学なう。

9/9
前へ
/18ページ
次へ
冬「会長・・・さん。」 奏「敬語じゃなくていい。どうした?」 外に出てきて、今現在人の波を会長が突き進んでいます。 まぁ、人の波は親衛隊(しかも全員男子)みたいなんだけどね? 冬「嫌です・・・敬語で。周りの視線が凄く痛いので降ろしてください・・・」 奏「敬語だから嫌だ。それと降ろしたら一瞬で餌食になるぞ?」 冬「・・・大丈夫です。そこらへんは自分で対処します。」 だって武術は得意だし。 奏がため息を吐いたが、少しニヤリと笑って僕を真っ正面から見る。 絶対なんか企んでるよ会長! 奏「じゃあ、『奏、降ろしてくださいニャン』って言ったら許す。」 ほら、ね?僕の予想通り・・・って、 冬「ふぇ?!」 えぇぇぇぇぇ?!?! な・・・にその条件・・・ っでも!視線がもはや死線になってるんだし・・・ こうして数秒間迷いに迷った結論。 一瞬!一瞬だから頑張れ僕! というわけで・・・ 冬「そ、奏・・・?」 さん付けしそうになるのを堪えて 奏「ん?なぁに?」 立ち止まって、優しい声、綺麗な微笑みで首を傾げる。 冬「ぉ、降ろして、くださぃ・・・ニャ・・・?」 恥ずかしさで最後のンが消え入り、顔に熱が集まっていくのが感じられる。 「ぶはぁっ!!」 それと同時に周りの風景も赤く・・・ なんて思ってる間に奏は僕を抱いたままレインコートを0.3秒で着て思いっ切り走る。 ・・・背景がホラーです。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加