12人が本棚に入れています
本棚に追加
冬「僕は、今16歳です。12月生まれの・・・」
奏「!・・・学年が違うじゃねぇか。」
冬「勿論、仕組んだ事ですから。知りたければ、理事長か・・・瑠衣に聞いて下さい。ここですよね、理事室。」
奏「なんで瑠衣を「失礼します。」
会長に問い詰められるのは面倒だから、理事長の挨拶で被せて聞こえないフリ。
会長は気づいてるみたいだったけど、溜息を吐くと僕の隣に並んだ。
ここはカメラ付きのインターフォンになっていて、僕もまだ理事長には会ったことがない。
「あ、冬くんに・・・
会長だね。もうみんな揃ってるよ。」
奏「理事長、その俺の名前忘れた的な間を何とかして下さい。」
理「努力するよ。」
そう言って理事長は、クスクスと笑った。
そして会長の溜息が再び隣から聞こえた後、理事長は別件の言葉を発した。
理「そういえば冬くん。
ハッピーバースデー。そして帰国初日、おめでとう。
花はもう贈っといたから。」
冬「え・・・なんで・・・」
・・・書類でも見たのかな?
何故か僕の誕生日と今日帰国したことを知っている理事長。
奏「理事長、冬とはどういう関係ですか?」
理「ん?顔合わせすれば冬くん・・・いや、冬もわかると思うよ。」
そう言ったあと、カチャンと鍵の開く音がした。
理「どうぞ、入って。」
言われるがままに、鍵の開いた扉を開けると・・・
理「冬!会いたかった・・・あ、でも一年前と全く変わってないや。」
一瞬で抱きしめられた。
冬「ぅ・・・痛っ・・・い、です。」
息が・・・できない・・・
最初のコメントを投稿しよう!