二話

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「ダメよ……こうでも言わないとやらないでしょ?」 「そうだけど……別れるってのはいき過ぎだよ」 公衆の場だというのにだいの大人が泣き出しててしまうのではないかと言う雰囲気。 うつむいて肩を落とす太陽が捨てられる前の仔犬の様に見えて心が痛んだ。 だから、つい甘やかしてしまう 「……一ヶ月間、私もできるだけ太陽くんの家に泊まって応援するから…………頑張って」 優しく太陽に声をかける。 その声はまるで子供に話しかけるようだ。太陽が彼女に依存する理由はこれだ。自分を過度に甘やかしてくれる。 しかも、蒲公英が泊まる。 せっかく広いマンションを借りたのになかなか蒲公英は泊まりには来てくれなかったと言うのに。 蒲公英と一緒にいれる。それが何より嬉しかった。 「お、俺……頑張るね」 この時太陽は、一緒の時間が増えるということは、もしかしたら考えを改めてくるかもしれない。自分にどれだけ彼女が必要が伝えたら考え治してくれるかもしれないなどと考えていた。 つまり、痩せるつもりなど微塵もなかったのだ。
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