二十三話

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「よろしく。道井くん……で、いいんだよね」 ニコッと子供の様に微笑むと、右手を太陽へ差し出しす。 「あ、はい!」 水仙が手を差し出しているみたいで、ギャップが…… 細く長い土筆の指が手をおおう。 「道井くんか……目大きいから女の子かと思ったよ」 「え…………」 土筆が細めてた目を開けようとした時、太陽と彼の間に勢いよく水仙が入り込み、土筆を太陽からひっぺがした。 「俺の親友に手え、出そうとすんな! だから嫁の一人もつかまんねーんだよ」 突き飛ばされた勢いでよろける華奢な身体を木に寄りかけ恨めしそうに太陽達を覗く土筆を、指差す。 「すいくん冷たいな……」 「すいくん言うな、気色悪いわ!」 太陽の目には大人の水仙と現代水仙が会話している様に見えて不思議な感じにうつっていた。
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