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「何で俺?しかも男…」
告白されたことに疑問を抱く点はいくつもあった
第一に、俺、男
しかもクラスこそ一緒だが、話したことなんて一度もない筈だ
俺もそこまで不細工とは思っていないが
男女問わず魅了する容姿をしているわけでもない
すると高浜は困った顔をして、悲しそうに言った
「……覚えて…ないんですか?」
何をだ?
その言葉が喉まででかがったが、すぐに引き留めた
それは、アイツが俺に対して物凄く悲しそうな目でみていたから。
俺が困って言葉を選んでいると、高浜は分が悪そうに笑ってみせた
「覚えてるわけないですよね…今と全然格好とか違うし…」
何のことだ?
全くもって意味がわからない
俺は、耐えられず
ついに聞いてしまった
「俺、お前に何かした?」
そう言うと、高浜は俺の頬に手をあてて優しく微笑みながら言った
「助けてくれました
あなたのお兄さんから」
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