お前の婆ちゃんお前のパソコン売ってた

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部屋のカーテンを開け、ベランダで夜の街を見渡す。 綺麗な青い満月が夜の街を照しだしている。 現世の淡い黄色の月とは全く異なる月。 それはとても幻想的で、なんだか気持ちが落ち着く。 「綺麗な月だよね」 メリーがバスタオルで頭を拭きながら私の隣に立った。 「めぐるホームシックっすか?」 「そうかもね…メリーも最初こんな気持ちになった…?」 その時メリーが私に抱きついてきた。 「辛いときは泣いていいんだよ?」 そう言ってメリーは、私の頭を優しく撫でた。 その言葉で何か糸がきれたのか、私はメリーの胸の中でまるで赤子のように泣きじゃくる。 メリーは何も聞かず黙って何回も何回も優しく頭を撫でてくれた。 「メリー…ありがとう…もう大丈夫…」 メリーの胸からゆっくりと離れる。 「私の前で無理はしなくていいからね!!いつでもめぐるのダッチワ」 「メリー自重wwwせよwww」 「了解ですwwwでも元気になってなによりですwwwwめぐるが落ち着いた所で少し夜の散歩でも行きますか!」 メリーはそう言うとベランダから飛び降りました 「メ…メリー!」 直ぐに、ベランダの下を見てもメリーは見当たらない。 「ワイは空のサムライ」「天にあり」 声がした空の方に顔を上げてみるとメリーが人差し指を空に向けフワフワと浮いていました。
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