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ーーーープロローグーーーー
あれから、半年近くの月日が流れた。
春は過ぎ去り、夏も終わりに近付いていた。
『めぐる、俺は元気にやってるぞ。お前はどうだ?そっちの世界で、友達出来たか?それが心配だ。俺は出来たぞ!少ないけどな』
そんな心配混じりの想いに更けながら夜道を歩き家に向かう。
いつものように、マンションに着くとポストに手を伸ばした。
開けたポストの中には、一枚の黒い封筒。
部屋に向かいながら、その封筒の封を切る。
拝啓 麻宮 楓 様
季節の変わり目が近付いて来ました。
風邪など拗らしていませんか?
さて、話は変わりますが、貴方の命の終わりが近付いてきました。
契約書を拝見しました所、明日から一週間と思っていてくれたらいいでしょう。
殺し屋が訪れたりとか、誰かにノートに名前を書かれて死亡。とかじゃ多分ありませんので、安心してください。
只、単にとてつもない大殺界が明日から一週間貴方に訪れます。
今まで何人か貴方と同じ大殺界を経験した方々がいらっしゃいましたが、無事皆さん天に召されました。
その知らせ伝えたくお手紙差し上げました。
では、明日またお手紙差し上げます。
店長 一条
どこからつっこんだら良いのか全く解らない。
また明日手紙来るのか…もう、手紙よこす必要なくないか?
とりあえず、あと一週間の命みたいだと言うことが解った。
鍵を開けようとした、ちょうどその時ポケットの中から着信音が鳴り響いた。
ポケットから鳴り響く携帯を取り出す。画面に映し出された文字は、非通知。
「もしもし。どちら様ですか?」
「あたしメリー…今貴方家の近くにいるの…」
そう言うと電話が切れた
あのー。店長の一条さん
明らかに命狙われてますけど。
しかも今日からですけど
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