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影になるものなんて、細い電信柱ぐらい。 乾いて白いアスファルトの路面に、そんなクロスした柱と電線が影を潜ませる。 店内に居るとそう暗いとも思わなかったのに、 「10分…」 外から見ると随分室内は暗いのだと思わせる夏の野外。 「…過ぎてるし」 日差しはまっすぐに降り、遮るもののない空は抜けるような青さ。
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