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十数年前...。
あかつき赤門大学のラウンジで悩んでいる医学部研修生黒王子。
そこに彼の友人でもある工学部の津月が現れた。
「よ、クロちゃんどうしたん?」
「いや...来月メディカルセンターに戻る事になったんだけど、なんか早々にやっかいな案件があるみたいで...」
「やっかいな案件?そうかーそっちもか」
「そっちも?ツキさんもかい」
「ああ、なんかよー戦闘から介護まで出来るヒューマノイド製作の予算が取れた...ってチーフが騒いでた」
「うわ、そりゃ無茶だなあ」
「だろう?そっちはなんだい?」
「昔の原子力発電所の事故で被曝した母親から生まれる子供の診断チームに入る事になった」
「よかったじゃん」
「よくねえよ、その子かなり重篤らしくてさ、出生前診断でも問題視されてたんだけど、どうしても母親が生みたいって...」
「そりゃそうだろ、親からすればそう言うだろうな」
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