始まりの唄

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  "天星宮へ来るのだ――" 不意に聞こえてきた声は、なぜか僕にしか聞こえないもので。始めは朧げだったその声も、日を重ねるにつれてはっきりと僕の耳に届くようになっていた。 ならばその声は星の主の導きなんじゃないか、と。 ある時誰かに言われて、すっかり聞き取れるようになったその声を辿るように僕は住み慣れた街を後にした。  
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