4188人が本棚に入れています
本棚に追加
その瞬間、
悠「邪魔しないでいただきたいですね。」
悠は律樹を自分の後ろに隠した。
雅「邪魔?邪魔そっちだろう。さぁ、息子を返してもらおうか。」
律樹を捕まえにきた雅が、悠によってそれを防がれ抑えきれない怒りの表情を浮かべてそう言った。
悠「それは無理な話ですね。親だったら自分のした事がどんなにひどいことが考えてください。」
悠も怒りの表情を浮かべそう言い返した。
雅「自分の子供をどうしようと私の勝手だろう。・・・律樹、来なさい。」
雅は律樹に直接そう命令した。
律「あっ・・・。」
律樹は雅の言葉に体をこわばらせ、ぬいぐるみをギュッと握った。
そんな律樹を安心させるように、
悠「大丈夫ですよ。絶対に渡しませんから安心してください。」
悠は律樹のほうを向いて笑顔でそう言った。
その間に、
三「だんな様申し訳ありません。いつの間にか部外者が混じっていたようで。」
三浦がいつの間にか雅の横に来ており、そう謝罪した。
雅「・・・。」
雅は無言で三浦を見た後、
雅「さっさと片付けろ。」
雅はそう言って一歩下がった。
三「もちろんです。お任せください。」
三浦はそう言うと、悠のほうを向いた。
三「全くいつの間にか混じったのやら。」
悠「入れ替わるタイミングなんてあの時しかないでしょう。案外簡単にだまされてくれたのでとても楽でしたよ。」
三「・・・。」
悠の言葉に無言で眉をピクリと動かした三浦。
そんな三浦に、
悠「私をどうこうするよりも自分の身を心配したほうが良いですよ。」
悠が続けてそう言った後、
シュッ!
という音がし、
三「!!っと。」
三浦はギリギリで音の正体を避けた。
最初のコメントを投稿しよう!