・解放のための代償

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はずだった。 が、その直後、 パンッ! という音が聞こえ、 悠「!!っ・・・。」 という悠のうめき声、 律「悠さん!?」 という律樹の悲痛な声が聞こえてきた。 鈴・三『!!』 鈴と三浦は同時に悠たちの方を向いた。 するとそこには、 律「ゆ、悠さん!!」 床に片ひざをつけ、腕を押さえている悠と、顔面蒼白で悠に声をかける律樹の姿があった。 腕を押さえる悠の手は赤い血でぬれていた。 鈴「!!悠!」 鈴はすぐに悠のところへ向かおうとした。 が、 雅「ぜ、全員う、動くな!」 青ざめた顔をして雅が震える声でそう叫んだ。 鈴「・・・・・・。」 鈴は無言で声のした方を向いた。 三「だんな様!落ち着いてください!」 雅の声にはっと我に返った三浦が慌てたようにそう雅に声をかけ近づこうとした。 雅「動くな!」 雅はそう言って三浦にも銃を向けた。 三「だ、だんな様・・・。」 三浦が信じられないという顔でそういうのと同時に、 プツン・・・ と、何かが切れる音がした。 その音がした後、 鈴「自分が何をしているのかわかっているんですか?」 鈴が無表情で、でも有無を言わせぬオーラを発しながら雅の方へゆっくりと近づいていった。
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