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雅「う、動くな!」
雅は三浦に向けていた銃を鈴へと向きなおした。
が、銃を持っている自分の方が圧倒的に有利なはずなのに鈴のオーラに恐怖を感じている雅は鈴が近づいてくるだけ後ろへと後ずさった。
鈴「撃ちたければ撃てばいいですよ。そんな震える手で狙いなんて付けられないでしょうけどね。」
鈴は雅の震える手を見てそうバカにしたように言ったが顔は依然として無表情のまま。
そして、
鈴「まぁ、もし撃って律樹くんを傷つけようものならもう容赦はしませんがね。」
と付け加えた。
そう言いながらも鈴はどんどんと雅に近づいていき、雅も後ずさっていたがとうとう壁へとぶつかった。
雅「くっ・・・。」
もうさがる事の出来ない雅は覚悟を決めたように鈴をにらみながら銃を構えなおした。
それを見て、
律「お父さん!やめて下さい!」
律樹は父親のした事、今からしようとしている事に泣きながらやめるよう訴えた。
が、
雅「うるさい!悪いのはお前だ!お前がいう事を聞かなかったせいでこうなったんだ!」
雅は律樹を憎悪のこもった目で見ながらそう叫んだ。
鈴「自分のせいで起こったことを子供のせいにしないでください。」
雅の視線が律樹へと移った瞬間、鈴は一気に雅との距離をつめた。
雅「!!」
雅は鈴の声を聞き、慌てて視線を鈴へ戻した。
鈴「私から一瞬でも目を離すなんてバカですね。」
鈴はそう言いながら、銃を持つ雅の手首を掴んだ。
そして、
鈴「さっさとこの物騒なものから手を離してください。」
鈴はそう言って手首を掴む手に力を入れた。
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