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悠「はい、本当に大丈夫ですよ。」
悠は笑顔でそう答えた。
律「よ、よかった。」
律樹は安心した様に息を吐いた。
悠「心配をかけてすいません。」
悠がそう謝ると、
律「謝らない、でください!謝らない、といけないのはお、俺です!ま、まさか、あんな、ものを、父が使う、なんて・・・本当に、ご、ごめんなさい!」
律樹は涙を流しながらも嗚咽を耐えるように途切れ途切れで、悠に謝罪をした。
それを聞き、
悠「大丈夫ですよ。私は逆に感謝しています。あれを持ち出したことであの人はもう逃げ場ありませんから律樹くんから引き離すがことができます。」
悠は泣いている律樹の肩を『ポンポン』と叩きながら真剣な顔をしてそう言った。
律「・・・・・・・・・。」
律樹は悠の言っている意味がわかり、言葉を発しようとしたがどういえばいいのかわからず口を開けて、閉じるを繰り返した。
そんな律樹に、
悠「あんな人でも律樹くんの父親です。律樹くんもつらいとは思いますが、こうなってしまった以上律樹くんをたとえ少しでもこの人と一緒に居させるわけにはいきません。」
悠はそう言い聞かせるように言った。
律「・・・は、はい。俺が、父のそばに、居てはいけない、のは今日の、ことで、よく、わかりました。」
律樹は悠の言葉に頷いた。
が、
律「だけど今の父の行動だけは黙っていてもらえませんか!もちろん悠さんに怪我までさせたのに、何を言っているんだと思われるのは分かっています。でも・・・。」
律樹は悠にすがりながら、泣きながらもはっきりとそう懇願した。
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